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借金を返さない人の末路や借金に悩んだ際の対処法を弁護士が解説

借金を返さない人の末路や借金に悩んだ際の対処法を弁護士が解説
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借金を返済しなければ大変なことになる…というなんとなくのイメージはつかめていても、実際にどのような状態になるかまでは知らないことも多いのではないでしょうか。

借金問題を取り扱った漫画やアニメの中には、暴力を受ける、遠洋漁業で強制的に従事を強いられる、女性であれば風俗で働かされる、といった描写がされることがありますが、これらは正しいものではありません。

そこで本記事では、借金を返さない人がどのような末路をたどるのか、を中心に借金問題・債務整理に強い弁護士が解説します。

目次

1.借金を返さない人の末路はどうなるのか

借金を返さない人の末路はどうなるのかについて確認しましょう。

1-1.遅延損害金が発生する

借金を返済期日通りに返済しない場合、遅延損害金が発生します。

遅延損害金は利息の1.46倍まで請求することが可能で、通常の利息よりも高額です。

貸金業者からの借金である場合、約款や契約書で遅延損害金についての取り決めがされていますし、利息の受け取りについて定めていない個人からの借り入れの場合でも、民事法定利率(2024年6月現在では3%)の遅延損害金が発生します。

1-2.督促が行われる

返済期日を過ぎても返済しなければ、督促が行われます

督促は主に電話・書類の郵送・Eメールなどによっておこなわれます。

ケースによっては直接訪問してくるようなこともありますが、全く連絡が取れないようなケースに限られるでしょう。

1-3.信用情報に異動情報(事故情報)が登録される

貸金業者からの借入について、滞納をはじめてから61日が経過すると、信用情報に異動情報(事故情報)が登録されることになります。

信用情報とは信用情報機関が個人の借り入れ状況を管理しているもので、借金の額や返済について記録されています。

そこに長期延滞しているという内容の異動情報(事故情報)が登録され、これによって信用情報を使って審査を行う与信取引ができなくなります。

このような状態のことを俗にブラックリストと呼んでいます。

できなくなることの代表的なものとしては次のものが挙げられます。

  • 貸金業者からの借り入れ
  • クレジットカードの新規申し込み・更新
  • 携帯電話を分割で購入する
  • ETCカードの新規申し込み・更新

1-4.期限の利益を失う

ここまでの段階では、返済する義務は遅れている分だけで、まだ支払い期限が来ていない債務についての履行まで求められてもことわる権利があります。

このような債務者にとっての利益のことを期限の利益と呼んでいます。

一定期間返済が滞った場合には、この期限の利益を喪失させることができる旨が契約で定められています。

その通知が行われると期限の利益を失い、以後は借金の全額の返済を一括でするように求められます。

これは裁判を起こす最初の段階であるといえるでしょう。

1-5.代位弁済

借金については債権者の中には保証会社による保証をつけている場合があります。

このような場合には、貸金業者は保証会社に代位弁済をしてもらうことになり、その後は保証会社が求償権という権利に基づいて債権者として督促をしてくることになります。

債務者としては、通知の中に代位弁済の実行の予告と代位弁済をしてもらった旨の通知、そして新しく債権者となった保証会社から請求が来ることになります。

通知の内容をよく読んでいなければ、何が起きているかわらず、聞いたこともない会社から請求がくると感じて架空請求と間違うこともあるので注意が必要です。

1-6.債権譲渡や債権回収の業務委託

債権回収会社に債権譲渡や債権回収の業務委託がされたり、弁護士に債権回収の業務委託がされることがあります。

督促の業務は会社にとっては負担ですので、債権回収専門の会社である債権回収会社(サービサー)に債権譲渡がされたり回収業務が委託されることがあります。

また、弁護士に業務が委託されることがあります。

この場合も、債務者としては見知らぬ会社や弁護士から突然督促を受けることになり、架空請求と間違うことがあるので注意が必要です。

1-7.裁判・支払督促

以上のようなことがあっても支払いに応じない場合は裁判(訴訟)を起こされます。

お金を借りていることは明白なので当然貸金業者が勝訴することになり、債務者としてできることは時間稼ぎ程度でしかありません。

認容判決が下され、その判決が確定すると、債権者は次の段階の強制執行に移すことができます。

なお、裁判の代わりに支払督促という民事訴訟法上の手続きが利用されることもあります。

支払督促がされると合計4週間以内に異議を申立てなければ仮執行宣言が付され、同じように強制執行に移ることができます。

そのため、支払督促という手段が取られることもあります。

1-8.強制執行

裁判で敗訴してもまだ支払わない場合には、債務者の財産に強制執行をすることになります。

貸金業者からの強制執行について、多くのケースで借り入れ時に勤務先を聴取していることから給与の差し押さえが行われます。

給与の手取り額の1/4については差し押さえが可能であり、この差し押さえによって会社は1/4相当額を債権者に支払う必要があり、債務者は手取りが減る上に会社に借金返済ができていないことを知られてしまいます。

1-9.貸金業者がやらないこと

貸金業者の取り立てには、貸金業法21条に定められた次のような規制があります。

  • 人を威迫し・私生活若しくは業務の平穏を害するような言動の禁止(柱書)
  • 午後21時から午前8時までの間の電話・FAX・訪問による取り立て(1号)
  • 勤務先や実家などの居宅以外の場所に電話・電報・FAX・訪問すること(3号)
  • 訪問した際に退去するように言われたのに退去しないこと(4号)
  • 張り紙・立て看板などで借り入れなどの私生活上の事実を債務者以外の人に明らかにすること(5号)
  • 債務者に他から金銭を借りてきて返済するように要求する(6号)
  • 債務者以外の人に債務者に代わって弁済することを要求する(7号)
  • 債務者以外の人に取り立てにっ協力することを要求する(8号)
  • 弁護士・司法書士に債務整理を依頼した後に正当な理由なく取り立てを行う(9号)
  • これらの行為をすると債務者に告げる(10号)

また、相手が債務者であっても刑法に規定されている行為をおこなえば刑事罰が課せられます。

冒頭で紹介した行為でいうと、暴力をふるった場合には暴行罪(刑法208条)、怪我をさせた場合には傷害罪(刑法204条)となりますし、遠洋漁業に無理やり従事させたり、風俗で働かせたりした場合には強要罪(刑法223条)となります。

通常の貸金業者であれば、これらの行為は行いません。

1-10.ヤミ金融から借りても返さない場合の末路

以上は通常の貸金業者からの借り入れについて該当するものです。

しかし、ヤミ金融から借りても返さない場合の末路はさらに過酷なものとなります。

ヤミ金融とは、貸金業登録を受けずに営業しており、利息制限法・出資法の上限利率を守らずに貸金業を行っている者をいいます。

ヤミ金融への返済が遅れると、借り入れ時におしえた親族や会社などに執拗な電話での脅迫・いやがらせを行います。

また、FAX送信やピザ・寿司などの宅配便を届ける、110番・119番通報を行うなどのいやがらせを行います。

もちろんこれらは貸金業法違反であり刑法にも違反する行為です。

親族等からの信頼を失い、職場にも迷惑をかけ、自主的に退職せざるを得なくなるなどの末路をたどります。

なお、上述した暴力行為や遠洋漁業・風俗に従事させるといった行為はヤミ金融によって行われるイメージがありますが、これら債務者と直接接する行為を行うことは、ヤミ金融が逮捕されることにつながることから、実態としては行われることはまず無いです。

1-11.親族・友人・会社からの借金を返さない場合の末路

貸金業者のほかにも親族・友人・会社から借金をしているようなケースもあります。

親族や友人からの借金を返さない場合、当然ですがそれらの人からの信頼が失われます。

友人のような場合にはSNSに晒されるリスクもあるでしょう。

会社からした借金は、勤務中は給与から天引きされることが多いので、強制的に返すことになりますが、退職をした場合にまだ借金が残っていると、会社からの信頼を失うことになるでしょう。

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2.借金を返さない人の特徴

借金を返さない人の特徴として次のようなものが挙げられます。

2-1.生活が全般的にルーズ

お金に関することだけではなく、生活が全般的にルーズです。

時間を守らない、お金以外にも借りたものを返さない、約束を守らない、などが挙げられます。

2-2.依存症がある

パチンコなどのギャンブルやアルコールなどの依存症があるような人は、借金も返しません。

パチンコなどのギャンブルやアルコール依存症がある場合、借金返済をするよりもギャンブルをする、お酒を飲むなどを優先するためです。

2-3.嘘をついて断りづらい理由でお金を借りる

本当は違う目的で借りるのに、断わりづらい理由を使って、嘘ついてお金を借ります

本当は浪費に使う目的があるのに、「親の治療費が必要」「お金を盗まれて生活できない」などの嘘をつきます。

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3.借金を返せなくなる原因や理由

借金を返せなくなる原因・理由として挙げられるのは次のようなものです。

3-1.収入が無くなった・減った

収入が無くなったり減ったりすることが原因で借金が返せなくなることがあります。

病気や怪我で仕事ができなくなったり、会社が倒産すると、収入が無くなります。

この場合でも、労災給付や失業保険・障害手当などの収入を補助するものはありますが、これらは働いている状態よりも少ないことがほとんどで、従来の収入を宛てにして生活費と返済を考えていた場合、これらの補償だけでは返済できなくなります。

すぐに転職できたとしても、多くのケースで従来の給与を得られる仕事に就くのは困難で返済できなくなることがあります。

また、失業ではなくても、残業がカットされたり、残業が無い部署に配置転換され、収入が減ってしまうことがあります。

3-2.支出が増えた・急な支出

支出が増えることになったり、急な支出があることによって借金が返済できなくなることがあります。

例えば今まで地方で仕事をしていたけども、急に東京で仕事をすることになった結果、毎月の家賃が跳ね上がってしまう、といったことがあります。

そのほかにも、子供ができることで、配偶者の収入が減る上に支出が増えるということもあります。

また、冠婚葬祭や家賃の更新料の支払い、交通事故で自動車を買い替えるなど、急な支出が原因で借金が払えなくなることもあります。

3-3.無駄遣い

無駄遣いが過ぎてしまい返済ができなくなることがあります。

返済計画を考えない旅行・大型家電やブランド品の購入などによって、返済しきれないほどの無駄遣いをしてしまうことがあります。

上述したようなギャンブルやアルコール依存症がある場合、本来返済に回すべきお金でギャンブルをしたり、お酒を購入してしまうこともあります。

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4.借金を返せないときの生活への影響

借金を返せないときに生活にはどのような影響があるのでしょうか。

4-1.絶えず督促があり落ち着かない

借金が返せなくなった時から、電話・書面での督促を受け続けることになります。

これらは精神的に負担が大きく、常に落ち着かない日々を送ることになります。

4-2.ブラックリスト後にはできなくなることが多い

上述したブラックリストとなった後には、借り入れやクレジットカードの申し込みや更新、携帯電話を分割で購入することができなくなります。

急にお金が必要になったからといってお金の借り入れはできなくなり、スマートフォンの新しい機種に乗り換えるときには、分割で購入するのではなく一括で購入する必要があります。

自動車をローンで購入することもできないので、自動車の買い替えを見越して貯金をしておく必要があり、また従来のETCカードの利用ができなくなります。

もっとも事前に入金をしておくデビットカードや、デポジット制度のETCパーソナルカードの利用はできます。

4-3.給与の差し押さえを受けると手取り額が大きく減る

裁判を起こされ強制執行として給与の差し押さえを受けると、給与の手取り額の1/4は債権者に会社から支払われることになります。

つまり残った3/4しか給与として受け取ることができず、手取り額が大きく減ることになります。

従来苦しかった生活がさらに苦しいことになってしまいます。

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5.借金を返せないときにやってはいけないNG行動

借金を返せないときにやってはいけないNG行動は次の通りです。

5-1.放置する

借金を返せないときにやってはいけないことの1つ目が放置です。

借金が返せない場合、そのまま放置をしてしまう人がいます。

その結果、遅延損害金が莫大に膨らみ、毎日のように督促を受けることになり、裁判を起こされ強制執行されるのは、ここまでお伝えした通りです。

5-2.さらに借り入れをする

借金返済のために借り入れをするのは実はNG行動です。

例えばA社から限度額の50万円を借り入れ、その返済日に返済できない場合に、次にB社から借り入れをしてA社への返済をするとします。

この場合A社の返済は一時的にクリアできますが、今度はB社への返済が必要となることになります。

このB社も限度額まで借り入れするとC社から借り入れすることになります。

このような場合、A社・B社・C社と返済日が異なるため、毎月数回の返済日をなんとかしようと金策をし続けることになります。

多重債務にあるときによくある行動ではあるのですが、返済のための借り入れをしている場合、抜本的に返済するための行動に出なければ借金は膨らむ一方になるので、NG行動であるといえます。

5-3.夜逃げ

借金をする際に夜逃げをすることを検討する方がいます。

このときに、住所を移転する手続きをすれば、戸籍の附票を取り寄せれば移転後の住所がわかるので債権者は裁判をすることが可能です。

これを避けるために、従来の住所地での転出手続きをせずに、場所だけ移転する形で夜逃げをすることもあります。

しかし、現在では就職をする場合でも新しい場所で住民票やマイナンバーの提出が必要なのが通常で、その発行ができなくなる以上、できる仕事が限られます。

夜逃げをする場合、現在では新しい生活ができなくなると考えましょう。

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6.借金返済に悩んだ際の対処法

借金返済に悩んだ際の対処法としては次の通りです。

6-1.貸金業者に相談して一時的に待ってもらう

貸金業者に相談をして一時的に返済を軽くしてもらうことを検討しましょう。

冠婚葬祭や家賃の更新などで一時的にお金が足りない場合や、急な失業で新しい仕事を探すまで失業手当では返済できない、といった場合、貸金業者は一時的に利息の支払いのみで認めるなど、返済を軽減する措置をとってくれる場合があります。

返済できないのが一時的な理由である場合には、貸金業者に相談してみましょう。

6-2.親族に経済的援助をしてもらう

親族に経済的援助をしてもらい、貸金業者に返済し、親族に少しづつ返済していくことも検討しましょう。

親族にお金を借りている状態ならば、利息がかからなくなるので、返済が非常に楽になります。

6-3.債務整理をする

一時的に支払えなくなっているだけではなく、慢性的にお金が払えなくなっている場合で、親族に経済的な援助をしてもらうことも期待できない場合には、債務整理をしましょう。

債務整理とは、借金返済ができなくなった場合に、法的手段によって借金を減免してもらうことをいいます。

債務整理をすることで借金を免除してもらう、減額して分割で払うようにしてもらうことで完済をします。

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7.借金に悩んだ際に弁護士に相談、依頼するメリット

借金に悩んだ際に弁護士に相談・依頼するメリットには次のようなものがあります。

7-1.適切な債務整理の方法がわかる

債務整理には主に、任意整理・自己破産・個人再生といった方法があります。

どの方法が向いているかは、債務の額や返済能力、どのようなことを望んでいるかによって分かれます。

弁護士に相談することで、どの手続きが適切か、自分の状況にあった債務整理方法を示してもらえます。

7-2.弁護士に依頼すれば督促が止まる

上述したように、貸金業者は弁護士に依頼をした後は正当な理由がない限り、本人に督促することができなくなります。

そのため、すでに督促が始まっている場合、督促を止めることが可能となります。

7-3.手続きをスムーズ・確実に行うことができる

特に債務整理の中でも、自己破産・個人再生は破産法・民事再生法という法律に基づいて裁判所に申立てを行う、厳格な手続きが要求されます。

失敗すると、借金を免責してもらえない、減額してもらえない、刑事罰に問われることもあるので、手続きは慎重に行う必要があります。

弁護士に依頼すれば、難しい手続きをスムーズかつ確実に行うことができます。

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8.お金を返さない人に関するよくあるQ&A

お金を返さない人に関するよくあるQ&Aとしては次のようなものがあります。

8-1.お金を返さなければ時効で返済しなくてもよくなるのではないですか?

貸金業者からの金銭債務については5年で時効になる旨が規定されています。

そのため、何も対策しなければ返済を求めることができるようになってから5年で時効にかかります。

しかし、債権者は時効の完成猶予・更新の制度によって、時効で請求できなくなることを防ぐことができます。

そして実際には裁判を起こすなどして、時効が完成することを防ぐ措置が取られるので、時効で返済を免れるのは難しいといえます。

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9.まとめ

本記事ではお金を払わない人がどのような末路になるのか、および借金に悩んだ際の対処法についてお伝えしました。

冒頭でお話したように、暴力を振るわれたり、遠洋漁業や風俗に従事させられるようなことは無いものの、給与の差し押さえを受けることで生活はより苦しくなってしまうことになります。

早めに弁護士に相談をして、債務整理をすることをお勧めします。

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担当者

南 陽輔
南 陽輔一歩法律事務所弁護士
■経歴
2004年3月 大阪大学法学部卒業
2007年3月 関西大学法科大学院卒業
2008年12月 弁護士登録(大阪弁護士会所属)
2008年12月 大阪市内の法律事務所で勤務
2021年3月 一歩法律事務所設立

大阪市内の法律事務所に勤務し、民事訴訟案件、刑事事件案件等幅広く法律業務を担当しておりました。2021年3月に現在の一歩法律事務所を設立し、契約書のチェックや文書作成、起業時の法的アドバイス等、予防法務を主として、インターネットを介した業務提供を行っております。皆様が利用しやすい弁護士サービスを提供できるよう心掛けております。
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