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卒婚とは?離婚との違いやメリット、デメリットを弁護士が解説!

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目次

1.卒婚とは

卒婚とは、離婚をせずに夫婦が自由にそれぞれの人生を楽しみながら生きていく新しい夫婦生活の形態です。

卒婚という言葉は、2004年に出版された『卒婚のすすめ/杉山由美子著』で使用された造語です。結婚から卒業する、または、離婚しないまま夫婦関係を卒業することを意味します。

卒婚は、離婚という形は取らずに、これまでの夫婦関係を見直して前向きにそれぞれの生活を送ることであるため、法律上は夫婦のままであり、婚姻関係は継続します。

近年、卒婚はメディアでも取り上げられよく耳にする言葉ですが、実際にはどのような夫婦関係であるのか、よくわからない方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事は、卒婚とは何か、離婚や別居との違い、卒婚をするメリット・デメリット、卒婚をする際の注意点などについて、離婚・男女問題に強い弁護士が解説します。

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2.卒婚と離婚・別居・仮面夫婦との違い

自由なイメージが強い卒婚ですが、離婚や別居、仮面夫婦とは何が違うのでしょうか?

ここでは、離婚、別居、仮面夫婦について、それぞれ見ていきます。

離婚とは、夫婦が法律上の婚姻関係を将来に向かって解消することです。内縁関係である事実婚の解消は、法律上の婚姻ではないため、離婚にはなりません。

離婚は、原則として夫婦の合意により、市区町村の役場に離婚届を提出することで成立します(民法第763条、第764条、第738条)。

離婚には、話合いで離婚や条件を決める協議離婚、家庭裁判所で調停委員の立ち合いのもと話合いをする調停離婚、調停が不成立のときに家庭裁判所の審判による審判離婚、家庭裁判所に訴訟を提起する裁判離婚、の4種類の手続き方法があります。

別居とは、離婚しないまま、夫婦がそれぞれ別の家で生活している状況です。別居は法律上の定義ではありませんが、夫婦の同居義務に違反して別々の住居に住むことをいいます。

別居は、一般的には、夫婦関係が悪化して婚姻関係を維持できなくなったために、夫婦が別々に生活するようになった状況が多く、離婚の前段階と考えられることが多くなります。

特に、調停離婚や裁判離婚をする場合には、離婚する理由が必要になりますが、婚姻関係の破綻を認定する際に、別居の有無とその期間は判断の重要な要素になります。

これに対して、仮面夫婦とは、周囲には普通の夫婦に見えても、家庭内では会話もないほどに冷え切ってしまった夫婦関係をいいます。

仮面を被って夫婦関係を続けているような状態であるため、仮面夫婦と呼ばれます。仮面夫婦が続くことで、家族関係も破綻し離婚が起きる大きな原因となります。

仮面夫婦と似た状況に家庭内別居と呼ばれる別居形態があります。明確な違いはありませんが、家庭内別居のほうが夫婦仲がさらに悪化している状況を指して使われることが一般的です。

どちらも夫婦が同居している以上は、外から見ると普通の夫婦に見えますが、家庭内での会話はなく、寝食を共にしないケースは、家庭内別居と言えるでしょう。

家庭内別居も仮面夫婦と同じように、その状態を放置すればさらに夫婦関係は悪化していく一方であるため、早い段階で何かしらの解決策を見つけることが重要です。

では、離婚、別居、仮面夫婦と卒婚は、具体的にどこが異なるのでしょうか?

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3.卒婚と離婚の違い

卒婚と離婚の違いは、以下の6つです。

3-1.離婚届を提出しない

卒婚と離婚の主な違いは、離婚届の提出の有無です。

離婚は役場に離婚届を提出して婚姻関係を解消することであり、子どもの両親としての関係は継続しますが、戸籍上は赤の他人になります。

卒婚は、離婚届を提出するわけではないため、戸籍上は夫婦のままです。卒婚する夫婦には、愛情や尊敬の念を残したまま、それぞれの生活を楽しんでいる人も多くいます。

3-2.相続権は残る

卒婚しても離婚届は提出されていないため、相続権もそのまま残ります。卒婚で配偶者が死亡すると、配偶者の資産はそのまま相手に相続されます。

卒婚は戸籍上は夫婦であるため、もしも、配偶者に遺産を相続させたくない場合には、遺言書を作成しておかなければなりません。ただし、配偶者には遺留分があるので、まったく相続させないとすることは難しいです。

これに対して、離婚をすれば戸籍は別になるため、お互いの相続権はなくなり、遺産を相続することができなくなります。

3-3.家族関係がそのまま

卒婚は、婚姻関係はそのまま継続するため、家族であることには変わりはありません。したがって、家族との行事も今まで通りに楽しむことができます。

ただし、卒婚した以上は夫婦がお互いに干渉できなくなります。休日にどのように過ごそうが、誰とどこに行こうが基本的に本人の自由になります。

これに対して、離婚をすれば、子どもや義理の両親との同居など、家族関係も変化します。

たとえ離婚しても親子関係は継続しますが、親権などの問題から頻繁に子どもに会えなくなる可能性もあるでしょう。

3-4.居住スタイルが選べる

卒婚は、同居するのか別居するのか、状況に応じて居住スタイルを選ぶことができます。お互いが同意すれば、婚姻関係をそのままにして別居も可能であることが卒婚の特徴です。

これに対して、離婚すれば、一般的に夫婦は別々の居住地で生活するようになるため、相談次第で住居スタイルを自由に選択することは困難になります。

卒婚には、以下の3つの居住スタイルがあります。

1)家庭内卒婚

家庭内卒婚とは、同居しながらもお互いに干渉せず、自由に生活を満喫する居住スタイルです。夫婦間の相談により、様々な条件を決めることが可能です。

例えば、同居しながらも家事の一切を別々にする、家事はするけれでも時給制で報酬を受け取ることができる、などのスタイルです。

2)別居卒婚

別居卒婚は、夫婦が完全に別居したままで婚姻関係を継続する居住スタイルです。

それまで夫の仕事の関係上、住環境を自由に選ぶことができなかった場合でも、卒婚により完全に別居して、妻は自由に居住地を選ぶことができるようになります。

完全に別居することにより、夫と過ごす時間も少なくなりますが、それでも離婚ではないため世間体を保ちながらそれぞれの生活を継続できます。

3)週末卒婚

週末卒婚とは、週末だけ卒婚をする居住スタイルです。別居をするには経済的に難しい場合、週末だけどちらかがホテルで過ごし平日は通常通りの結婚生活を送るスタイルです。

完全に別居するのは問題があるが、週末だけは自由を手に入れる、完全な自由ではないが少しだけ自由な生活を満喫してみたい方には、適したスタイルでしょう。

3-5.世間体を保てる

卒婚は、婚姻関係を継続したままであるため、お互いに離婚はしていないという世間体を保つことができます。

例えば、親族や仕事関係者の冠婚葬祭にも、お互いが同意すれば一緒に参加することもできますし、各種書類の記載にも配偶者欄を空欄にする必要はありません。

これに対して、離婚すれば姓名や住所の変更を強いられたり、生活環境も一変するため世間体を保つことが難しくなります。

3-6.子どもや両親を傷つけない

卒婚は、夫婦がそれぞれに独立した自由な生活を送ることを約束する形態であるため、子どもや両親を傷つけることが少なくなる、という特徴があります。

反対に、離婚は幾つになっても子どもや両親の心を傷つけることになります。また、一度離婚してしまえば、その後に復縁することは極めて難しくなるでしょう。

卒婚は、夫婦が自立した関係を認め合うことで、お互いが心地よい関係を築いていける可能性があり、夫婦関係に問題があっても再構築できる点、離婚と大きく異なります。

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4.卒婚と別居の違い

卒婚と別居の違いは、以下の2つです。

4-1.同居も可能

卒婚は、離婚届を提出せずに婚姻関係を継続する点で別居と共通しますが、卒婚は同居しているか別居しているかは関係ありません。

これに対して、別居は婚姻関係を維持しながらも、夫婦が別々の居住地で生活する点で卒婚と異なります。

卒婚は、お互いに一緒に過ごしたい時は一緒に過ごすことも可能ですし、離れて暮らすとしても今までの夫婦としての信頼関係が破綻していない点でも別居と異なるでしょう。

4-2.婚姻関係の修復・再生の可能性

卒婚は、夫婦の話し合いにより生活スタイルを選択することができ、状況に応じて夫婦関係を修復したり再構築する可能性が残されています。

これに対して別居は、一般的には、離婚を視野に入れているケースが多いため、一度別居してしまうとその後の夫婦関係の修復、再構築の可能性が低くなってしまいます。

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5.卒婚と仮面夫婦の違い

卒婚と別居の違いは、以下の2つです。

5-1.婚姻関係の破綻の有無

卒婚は、夫婦がお互いを尊重して婚姻関係を持続しながら、それぞれが自由な生活を送ることであるため、夫婦間には愛情や信頼関係がまだ残っている状況です。

これに対して、仮面夫婦とは愛情はないけれど世間体のためだけに婚姻関係を維持している状況であるため、夫婦間の婚姻関係は破綻しています。

また、卒婚は夫婦のどちらかが病気や事故にあったときには、協力してお互いを援助することも可能ですが、仮面夫婦であれば愛情がないために協力することが困難になります。

5-2.良い夫婦を演じているか否か

卒婚は、同居か別居かを問わずに夫婦それぞれが独立した生活を営むためのスタイルであるため、対外的に特に良い夫婦を演じる必要はありません。

これに対して、仮面夫婦は世間体や子どものために対外的に仲の良い夫婦を演じることが重要になります。特に夫婦揃って人前に出る必要があるのは、仮面夫婦の特徴と言えます。

夫婦関係の悪化をどの程度まで対外的に出していくのかは、夫婦の社会的な人間関係や考え方に大きく左右されますが、仮面夫婦は特に世間体に重きを置くケースでしょう。

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6.卒婚をするメリット

卒婚をするメリットには、以下の4つがあげられます。

6-1.面倒な手続きがいらない

卒婚をする1つめのメリットは、面倒な手続きがいらないことです。

卒婚は、夫婦が話し合いにより生活スタイルを選択することができ、離婚届の提出などの面倒な手続きは必要ではありません。

これに対して、離婚する場合は、離婚届の提出をはじめ財産分与、年金分割、国民健康保険の手続き、住民票異動届の提出、名義変更や住所変更などの手続きが必要になります。

6-2.婚姻関係・相続関係が変わらない

卒婚をする2つめのメリットは、婚姻関係・相続関係が変わらないことです。

卒婚は、離婚届を提出するわけではないため、法律上(戸籍上)の婚姻関係は継続し、配偶者が死亡した場合にも相続権が残ります。

離婚すると財産分与をして不動産や預貯金の整理をしなければなりません。また遺産も相続できなくなりますが、卒婚はこうした複雑な手続きを省けることが大きなメリットです。

6-3.生活費を受け取れる可能性がある

卒婚をする3つめのメリットは、生活費を受け取れる可能性があることです。

卒婚は、法律上は夫婦であるため、夫婦間の扶養義務もそのまま残ります。収入が低い側は収入が多い側に対して、それまでと同じように生活費を受領できる可能性があります。

離婚してしまえば、相手方に扶養義務もなくなるため、生活費の支払を求めることができなくなるため、生活費受領の可能性は卒婚の大きなメリットと言えるでしょう。

6-4.夫婦喧嘩が少なくなり普通の夫婦関係に戻りやすい

卒婚をする4つめのメリットは、夫婦喧嘩が少なくなり、普通の夫婦関係に戻りやすい状況があることです。

卒婚をすることで、お互いに適切な距離感を保つことができるようになり、精神的にも余裕ができるため、夫婦関係に問題があっても再構築できる可能性が残されます。

したがって、夫婦関係が改善される可能性も高まることも卒婚のメリットです。

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7.卒婚をするデメリット

反対に、卒婚をするデメリットには、以下のようなものがあげられます。

7-1.周囲に理解されにくい

卒婚とは、先に述べたように法律用語でもない、近年に使用されるようになった造語であるため、まだ卒婚がなんであるのか知らない人も多いでしょう。

夫婦関係は良好であるが別々に生活している、と説明したところ、結局は夫婦間に問題があるから別々に生活していると思われる可能性があります。

特に、両親やそれ以上の世代の方たちからは、卒婚の意味を理解してもらえないために、反対されることもあるでしょう。

7-2.完全に自由な生活が送れるわけではない

卒婚は離婚ではないため、夫婦間の扶養義務が残ります。夫婦のどちらかが生活に困っていれば、経済的な負担を負わされる可能性もあります。

たとえ卒婚をしても、配偶者とは婚姻関係にあるため、完全に自由になるというわけではない点、注意が必要です。

7-3.離婚に繋がる可能性がある

卒婚は、離婚を回避しながらそれぞれ自立した生活をめざすものですが、結果として、離婚につながるリスクがあります。

裁判で離婚が認められる理由の1つに、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があります。

例えば、別居やDVなどがあげられますが、卒婚で別居が続くと、相手から離婚を請求されて離婚が成立してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

卒婚を始める前に、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。それぞれの状況に応じた最適なプランを提案してもらえるでしょう。

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8.卒婚を始めるきっかけやタイミング

卒婚を始めるきっかけやタイミングは夫婦により様々ですが、一般的に次の3つがあげられます。

8-1.夫が定年退職した

夫が定年退職することで、それまで夫の仕事を支えてきた妻の役割が一段落するのをきっかけに、卒婚を選択する人が多くいます。

それまで主婦として、夫をはじめ家族の世話をしてきた妻も、定年退職をきっかけに夫のためだけではなく、自分のための自由な人生を歩みたいと願うようになるからです。

8-2.子どもが自立した

子どもが成人したり、就職、結婚などをして自立したことをきっかけに、卒婚を考える人も多いでしょう。

夫の定年退職と同じ時期に、ちょうど子育ても一段落したと感じる頃、自分の将来を考えてそれまでできなかったことを始めるために、卒婚を選ぶ人もいます。

8-3.夫婦がそれぞれ自立した

夫婦がそれぞれ経済的にも自立し、趣味や友人たちと旅行や食事会を楽しむようになると、お互いのライフスタイルを尊重できるようになり、夫婦関係が良好になることがあります。

卒婚というライフスタイルは、このような状況に受け入れやすいでしょう。

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9.パートナーに卒婚されないための予防策

パートナーは卒婚を希望しているけど、卒婚はしたくない!という方もいるでしょう。

ここでは、パートナーに卒婚されないための予防策を紹介します。

9-1.相手の干渉をしすぎない

結婚生活も長くなると相手に求めることも多くなり、日常的にあれこれと口を出してしまうことも増えるでしょう。

しかし、相手の干渉をすればするほど夫婦関係は悪化します。それぞれが自由な時間を持つためにも、相手の時間や生活スタイルに口出ししないようにすることが重要になります。

相手の干渉をしすぎずに、お互い自由な時間を維持していれば、離婚も卒婚もする必要はなくなり、その後も円満な夫婦関係を築くことができます。

9-2.感謝の気持ちを伝える

共同して夫婦生活を送る上で不満がたまる大きな要因のひとつに、相手がしてくれることが当たり前となり、感謝しなくなることがあげられます。

ありがたいという気持ちはあっても、それをどう表現してよいのかわからない方も多いでしょうが、言葉にしない以上は感謝の気持ちは伝わりません。

ありがとうの一言で、夫婦関係が改善されることもあります。今日から是非、感謝の言葉を相手に伝えてみましょう。

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10.卒婚を実践する際の注意点

卒婚を実践する前に注意しておきたいことは、以下のとおりです。

10-1.生活費を決めておく

卒婚をする前に、今後の生活費についてどうするのかを決めておくことは重要です。

夫婦が共働きであれば、卒婚してからもそれぞれ経済的に自立して生活していけますが、専業主婦であった場合は、卒婚してから生活費が必要になります。

卒婚してから生活費をどうするのか、同居と別居では光熱費や食費も異なるため、事前にいくらの生活費が必要になるのか、夫婦で話し合って決めておくべきでしょう。

10-2.恋愛のルールを確認しておく

卒婚をしても婚姻関係は夫婦であるため、卒婚後に恋人ができた場合は不貞行為とみなされ、離婚や慰謝料の請求をされる可能性があるため、注意が必要です。

卒婚後のトラブルを招かないためにも、恋愛についてのルールを事前に確認しておき、書面に残して署名しておくことをおすすめします。

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11.卒婚に関するトラブルを弁護士に相談、依頼するメリット

ここでは卒婚に関するトラブルを弁護士に相談、依頼するメリットについて見ていきます。

11-1.経験に照らして妥当なアドバイスができる

卒婚は、新しい夫婦の生活スタイルとして近年注目されるようになりましたが、それでもまだ多くの人に認知されているわけではありません。

卒婚をする場合にも、様々なトラブルが起きる可能性もあるため、事前に弁護士に相談することで状況に応じた個別のアドバイスを得ることができます。

特に、生活費や浮気・不倫に関しては、卒婚してからでは対策が遅くなるため、事前に弁護士を通じて夫婦間で取り決め、その内容を書面に残しておくことが重要になります。

11-2.離婚になっても法的手続を任せることができる

万が一、卒婚が思ったように進まずに離婚することになった場合でも、弁護士に事前に相談することで離婚に伴う法的手続きをそのまま任せられます。

卒婚は、基本的に夫婦間で様々な内容を取り決めますが、一度でも夫婦間で関係がこじれるとその後の話し合いもスムーズに行かなくなることも多いでしょう。

この点、第三者である弁護士に介入してもらうことで、状況に応じた最適な解決策を提案し離婚になった場合でも、個人で行うことが難しい訴訟手続きを代理してもらえます。

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12.卒婚に関するよくあるQ&A

卒婚に関するよくあるQ&Aをまとめました。

12-1.生活費や年金はどうなりますか?

卒婚をしても婚姻関係はそのままであるため、夫婦の扶養義務は残ります。そのため、収入が多い配偶者が生活費を負担しなければならないこともあります。

また、年金については、離婚した場合は年金分割制度を利用することで、専業主婦も婚姻期間中に納付した保険金の最大2分の1を受け取ることが可能ですが、卒婚は法律上は夫婦であるため、年金分割制度を利用できません。

したがって、生活費と同様に年金についても、卒婚する前に事前に話し合っておく必要があります。

弁護士に相談することで、生活費や年金を事前に決めておき、その内容を書面に残すこともできるため、安心して卒婚の準備ができるでしょう。

12-2.浮気や不倫をした場合は?

卒婚は、離婚・別居・仮面夫婦と異なり、夫婦関係が破綻している訳ではないケースが多いでしょう。そのため、夫婦のそれぞれが自由に恋愛できる、という訳ではありません。

また、卒婚しても法律上は夫婦であるため、どちらかが浮気・不倫をした場合は、相手方は不貞行為として慰謝料の請求ができるようになるため、注意が必要です。

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13.まとめ

卒婚とは、夫婦が離婚せずにお互い干渉することなく、自由にそれぞれの人生を謳歌する新たな夫婦の形態です。

しかし、卒婚にはメリットだけではなくデメリットもあるため、それぞれを十分に理解した上で、卒婚するのか否かを判断することが重要になってきます。

弁護士に相談することで、状況に応じた最適なアドバイスが可能です。まずは一度、弁護士に相談することをおすすめします。

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担当者

南 陽輔
南 陽輔一歩法律事務所弁護士
■経歴
2004年3月 大阪大学法学部卒業
2007年3月 関西大学法科大学院卒業
2008年12月 弁護士登録(大阪弁護士会所属)
2008年12月 大阪市内の法律事務所で勤務
2021年3月 一歩法律事務所設立

大阪市内の法律事務所に勤務し、民事訴訟案件、刑事事件案件等幅広く法律業務を担当しておりました。2021年3月に現在の一歩法律事務所を設立し、契約書のチェックや文書作成、起業時の法的アドバイス等、予防法務を主として、インターネットを介した業務提供を行っております。皆様が利用しやすい弁護士サービスを提供できるよう心掛けております。
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